甘く寄り添って
「彼の想いがつかめないの。」

「それは茂樹が悪い。愛情表現に乏しいヤツだからな、彼は。」

「そこでピーターにお願いがあるの。」

「何？言ってみて。」

「彼にそれとなく私のことをどう思っているのか聞いてもらいたいの。」

「お安い御用さ。それよりももっと効果的なアイデアを思いついたよ。僕が君をアメリカに連れて帰るってのはどうだい、これいいんじゃない？」

「ダメよ！」

「どうして？」

「私がどうしたいかを選ぶんだから、彼はどうとも言えないって言うに決まっているわ。彼はそういう人よ。」

「そうだな、彼が相手じゃ、この手は使えないな。」

「茂樹は煮え切らないヤツだな。君にはっきり言えばいいのに。ただそれだけなのにな。僕だったら相手の女性を迷わせないのにな。」

「ピーター、私に頼まれたことは彼には内緒にしてね。」

「ＯＫ！じゃ、前払いってことで。」

ピーターは私にいきなりキスしてきた。

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