【BL】生まれ変わって会いましょう。
「……こんな所にいたか。」
ドアを開けたのは、それはそれは不機嫌な顔の要樹様。
「勝手にちょこまか動くな。探す身にもなれ。」
ん?要樹、俺のこと探してくれてた?
うわぁ、超感動!
じゃなくて、今それどころじゃないんだった!
「ごめん、ちょっと用があって……」
「こんな空き教室に?」
「う、まぁ、それよりちょっと外に出てほしいなぁって……」
「…あ?」
外にって言葉は無視して、要樹は中へと入り込んでくる。
あーもう!巻き込みたくないのに!!
「要樹、頼むから!な?話なら後で聞くから!」
「……後で?」
要樹ったら歩くの速いんだから。
もう俺の目の前にいらっしゃる。
そんでもって、ドンッと俺の顔の横に手をついた。
正確には殴った、が正しいかな?
んー、世に言う壁ドン?
全然ロマンチックじゃないんだけど……。
と言うかされるより、したい派。
じゃー、なくて!
「俺は待つのが嫌いだ。俺の話より優先させたいことがあるのか?」
「いや、そういう訳じゃ……」
至近距離の要樹の顔は迫力があって、有無を言わせない。