Sunshine love
ボランティア!?
すると、目の前を人だかりが塞いだ。まったく、私はたくさん食べなきゃならないのに!
中心の人に怒る。どうせ聞こえないもん!
「まったく、通してくださいってば!もっと、食べたいのに、まじ邪魔!!」
「おーい、郁ちゃん、助けてよ!」
聞き覚えのある声。
なんとまぁ、諒くんだった。


「これ、食べてください!」
「名前、教えてよー!」
「メアド、ください!」
女の子たちの黄色い声の中に所々聞こえてくるそのモテぶりの分かるセリフ。面倒だから、逃げてしまおうか。そうすれば、お化け屋敷に行かなくて済むし!


と思ったが、やっぱり、見捨ててはいけないな。
「はーい!通してくださーい!」
人混みをかき分けた。
それにしてもすごい人だ。
「ごめん!この人、うちの従兄弟だから、案内しなきゃいけないんだ!それに、うちの学校、初めてらしいから、この人、連れてくね!」
と、中心にいる女の子たちに言って、諒くんを引っ張っていった。

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