ケータイ小説『ハルシオンのいらない日常』 著:ヨウ

「この前、一緒に飲んだ時に聞いたんだ よ。ヨウかなり酔っ払ってたから覚えて ないだろうけど……。

今の彼氏がヒドいやつだーとか、ケータ イ小説が唯一の救いだったーとか、色々 言ってたな」

軽く日常会話をするような口調とは裏腹 に、海君の目はまっすぐで。彼の、深海 より深い瞳が、私を貫くようだった。

「……そっか。私、隠してたこと全部、 しゃべっちゃってたんだね」

しかも、酒の席で。典型的なバカだ。直 近の元カレ・ミチとのことも、きっと洗 いざらいしゃべっちゃったんだろう な……。
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