一度きりの誓いを
カフェの前には青年達がたむろしていた。
(そっか、この時間帯は学生がいっぱいいるんだよね)
などと呑気なことを思っていると、次の瞬間背筋に寒気がよってきた。
「なぁ…」「あぁ」「ひひ」などとひそひそ話が耳に入る。
(まさか、ね?)
ちらりと横を流し目程度に見ようとした刹那、
バッと視界いっぱいに男の顔がうつる。
「おぉ~~!あ~たりー♪」
青年は私の顔を見るなりニンマリと笑みを浮かべた。
(ダメだ、立ち止まっちゃ)