一度きりの誓いを



 ポカーンとしてる私の頭上からまた声は降ってくる。


「おい」

「は、はい!」

 反射的に肩を震わせ返事をしてしまう。


 っていうか、何て冷たい声…感情がこもっていない。

 そのことが更に私を不安にされる。



「あんた」

「………」

「こっち向けよ」

「ぅ…あ、はい!」

 言われて私は俯いていた顔を上げるが、声の主と思しき人物は見当たらない。


(あれ…?)

 不思議そうに首を傾げると後頭部をこつんとつつかれる。


「った…!」

「どこ見てる、こっちだ」

 声は頭上から、というより後ろからだった。


 振り向くとそこには無愛想な男性が私のことを見下ろしていた。





 
< 14 / 22 >

この作品をシェア

pagetop