一度きりの誓いを
しかし返ってきた言葉は、
「は、やだし」
ニタニタと笑いながら拒否した。
その時、私の中でプチンッという不吉な音がしたような気がする。
私は表情を曇らせる。
「離して」
素っ気なく言う。
それでも青年たちは薄笑いをやめない。
そこで私は掴まれた右腕をグッと自分に寄せ、青年を引き寄せた。
「おわっ」
予想だにしない行動をとった私に青年は驚嘆する。
そしてそのまま私は引き寄せた青年の腹目掛けて蹴りをいれようとした、その時。
ガバッ!
背後から両腕を掴まれてしまった。
「このお姉さん中々やるね~」
もう一人の青年だ。
「たくっ…調子のんなや」
まずい。本格的に。
私は顔を青ざめ、目をつむってしまう。
一体どうすれば………
「おい」
「ん?」
「な、誰だよあんた!」
「連れ?彼氏?お、おい、どーする」
頭上から降ってきた低く鋭い声に青年三人組の焦りの声が聞こえる。
(だれ?)
瞼をあけると同時にパッと掴まれていた両腕が解放される。
そして視界には三人の青年たちの背中。
えーっと、一体どうなっているんだろう。