嘘つき、でも騙されてあげる

裏切り?

303号室の前に立った。



ドアベルを鳴らしても応答がない。



卓斗は留守?



ドアノブに手を掛けた。



鍵がかかってない。



私は部屋の中に入った。



暗くてよく見えない。



部屋の電気をつけた。



卓斗は疲れて寝ているのだろうと思い寝室を探した。


多分ここが寝室だと思うドアに手をかけて開けた。



薄暗い寝室のベッドの中にいたのは、



卓斗だけではなかった。



裸で一緒にいたのは綾女さんだった。



私はあまりの驚きに腰が抜けてその場から動けない。


「何でどうして!いやぁ卓斗 」



私は泣き叫んでいた。



【見ての通り卓斗と今激しくて愛し合ってたのよ。


卓斗疲れて眠ってる。】



「嘘だよね卓斗 !」



卓斗ひどいよ!



【あらあまりにすごいとこ見て腰ぬけちゃったんだ。】



この場から逃げたくて、近くにある椅子に手をやるが、



椅子が音を立て倒れた。





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