Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
倉庫は、私と坂下の2人きりになった。



「アンジェ、怖かったでしょう?

もう、大丈夫です。」



坂下がしゃがみこんで、優しく声をかけてくれた。



安心したのか、私の目から涙が溢れた。



私は、坂下に抱きついて泣いた。



私が泣き止むまで、坂下は私の頭を撫でてくれた。



香水なのか、いい香りがする坂下の腕の中は、意外と心地が良い。



ずっと、こうしていたいとさえ思った。



「そろそろ、服を着ていただけませんか?」



坂下にそう言われて、自分の格好に気がついた。



そういえば私、下着一枚しか着けてない…。



うわっ、すごくハズかしいんだけどっ!



私は手で胸を隠してから、坂下の方を見た。



目が合うと、坂下は顔を赤らめながら、私から視線を逸らした。



そんな坂下が可笑しくて、ちょっとだけ苛めてみたくなった。



「坂下、お願い。

そこのブラジャー、取って…。」



坂下は言われたとおりに、私に手渡した。



「そ…外で待っていますから、服を着たら出てきなさい。

家までお送りします。」



さらに顔を赤くして、倉庫から出て行った。



あの坂下でも、あんなに顔を真っ赤にするんだ…!



私は笑いを堪えながら、服を着た。














 

< 34 / 243 >

この作品をシェア

pagetop