Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
薮蛇 【蒼目線】
パレードの後、喫煙所にいる坂下先生にコーヒーを持って行った。



坂下先生は美味しそうに1口啜ると、湯気のくもりを取るためかメガネを外した。



こうして見ると、メガネを外した坂下先生ってホントにカッコイイ。



彼のように年を重ねていきたいと、つくづく思う。



なのに、ワザとダサく見えるようにするなんて勿体無い…。



「蒼先生、私の後ろに回りこみ、しゃがんで下さい。」



坂下先生の言われたとおりにして、10数秒後…。



「もう結構ですよ。」



僕は立ち上がり、坂下先生の隣に腰掛けた。



「何か、あったんですか?」



「蒼先生が苦手とする方が、通り過ぎました。」



おそらく、理系クラスの五月蝿い女子生徒か、年増の保健医ってとこか?



「匿ってくださったんですか?」



「蒼先生の気持ち、分からなくもありませんので…。」



「ありがとうございました。」



「どういたしまして。」



坂下先生はそう言うと、メガネをかけた。



坂下先生が結婚したのは、就職してすぐだったと聞いている。




女子生徒から騒がれるのを防止したいのか、騒がれて辟易したのかは分からないけど、この見た目はワザとなのだろう。









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