Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
打破 【蒼目線】
アンジェの義父だった男が学校にまで来たということは、おそらく金の無心だろう。



この男から、アンジェを引き剥がそうとしたとき



「殴ったら、この女が隠したがっている俺との関係バラすからな。」



そう言われた。



騒ぎを聞きつけたのか、新聞部をはじめとした生徒らが集まってきている。



アンジェが人に知られたくない気持ちは、よく分かっているつもりだ。



だから、そういった類の脅迫をされると手も足も出ない。



さて、どうしようか…。



僕らを囲むように集まった野次馬の中に、坂下先生を見かけた。



坂下先生は男の背後に回りこむと、手刀をお見舞いした。



気を失った男は、崩れるように倒れ込んだ。



僕は、アンジェが地面に倒れないように支える。



坂下先生の技は、見事!としか言いようがなかった。



「以前、申し渡したことをお忘れのようですね?

その身体に刻み込んで、忘れないようにして差し上げましょう。」



すぐ近くにいる僕だけに聞こえたその声は、今まで聞いた中でも最高に恐ろしかった。












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