Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
気を失ったままのアンジェを保健室まで運ぶ最中、校内は先程の坂下先生についての噂が飛び交っていた。



要約すると…



いきなり職員室の窓を開けると屋外へ飛び降り、木に飛び移ってから地面に降り立って、校門まで猛ダッシュしたんだとか。



職員室って2階だよな…、しかも手刀で人を気絶させるって超人かよ!?



ベッドで横になってるアンジェに、視線を移した。



元々は昨日のことがあるから、梨香がちゃんと学校に来れるか心配で校門まで様子見に行った。



なのに、こんな展開になるとは…。



「先生、アンジェは…大丈夫なの?」



「気失ってるだけだから心配するな、梨香は大丈夫か?」



梨香の頭を撫でながら言うと、彼女は頷いたものの、何か言いたげだった。



先程の男についての質問なら、僕が答えるわけにはいかない。



梨香が口を開こうとした時、タイミング良く…と言うべきか、窓の外が騒がしくなった。



窓を開けると、男子生徒が2階の窓から飛び降りようとしていた。



「こらーっ、何をしている!」



その男子は、バツが悪そうな顔をしていた。



「そこの木に飛び移ろうかな…って。」



大方、坂下先生の真似でもしようというのだろう。



「高校生にもなって、できることと、そうでないことの区別がつかないのか!」



「いや、坂下先生ができるくらいだしさ…。」



「坂下先生をナメてかかったら、痛い目見るぞ!」



その男子は、SHRで教室に来た先生にも注意を受けたのか、窓から離れた。



梨香も、既に教室へ向かったようだ。



坂下先生、また厳重注意受けそうだな…。











 
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