逆境の桜
「や、やだなぁ〜。春ってばどうしたの?」
「そう…..」
春はそれだけ言うと、部屋を出て行った。
「だぁぁぁ!私は何をやってるの!周りにまで心配かけて!」
私はぐしゃぐしゃと頭を掻きむしった。
「髪は女の命だから大切にしないといけないよ。」
「小五郎....」
「どうした?」
ブチンッ。
私の中で何かがキレる音がした。
「何でみんな同じ事ばかり言うの!?どうした、大丈夫?なんて聞きたくないよ!私が自分の中でしっかりケリをつけようって時に何でみんなそんな事言うの!?」
「春....泣いていたぞ。」
「な、何で....春が泣くの?」
小五郎はハァ....と呆れたように溜息を吐いた。
「春はお前の力になりたいんだよ。」