ORANGE SNOW
「おねーさん!?」
急に走り出したセルリアにきらは驚いて声をあげるが、「舌噛むから黙ってなさい」と言い、開けっ放しになっている鎖がかけられていた扉をいくつも潜り抜ける。
きらはすぐに黙ったがセルリアの首をぎゅっと掴み、外へは初めて出たのか少し震えている様子だった。
それを感じたセルリアは、優しく笑い声を上げる。
「大丈夫。
あたしがいるわ」
と、前からばたばたと足音が近づくのを感じセルリアは足を止める。
足を止めると同時、公爵が大勢の兵士を引き連れてセルリアの前の道を塞いでいた。
微笑んでいたセルリアはすぐに表情を変え、公爵に冷たい目線を送る。
公爵はそれに少しひるんだ様子だったが、すぐに首を振って口を開いた。
「うちの娘に何する気かな?」
「娘の扱いにしては丁重すぎて笑いがとまらないのですが、いかがで?
公爵殿」
嫌味たっぷりのセルリアの言葉に公爵は息を呑む。
それを見たセルリアは再びきらを抱えるようにぎゅっと抱きしめ、目の前に立ちふさがる大勢の兵士を見た。
「娘を護衛、が今回の依頼内容なのでこのように護衛してるまで。
そしてあなたは、その依頼内容に反すること、このあたしを殺そうとした。
よって契約違反とし、その代償としてこの娘を頂きます」
我ながら頭の回ることをした、と思いながら足に力をいれ、きらに「目つぶってて」と言うと大勢の兵士の中に突入した。
「馬鹿なことを・・・っ。
つかまえろ!!!
そいつが抱えてるのは高額なものだ!」
「馬鹿はどっちよ」
セルリアは公爵の言葉に半ば呆れながら笑いを零すと、剣をふるって襲ってくる兵士の攻撃をしゃがんでよけると、足を払い、それにつけられた風がその威力を助長させ、セルリアの周りにいた兵士を一気になぎ倒した。
急に走り出したセルリアにきらは驚いて声をあげるが、「舌噛むから黙ってなさい」と言い、開けっ放しになっている鎖がかけられていた扉をいくつも潜り抜ける。
きらはすぐに黙ったがセルリアの首をぎゅっと掴み、外へは初めて出たのか少し震えている様子だった。
それを感じたセルリアは、優しく笑い声を上げる。
「大丈夫。
あたしがいるわ」
と、前からばたばたと足音が近づくのを感じセルリアは足を止める。
足を止めると同時、公爵が大勢の兵士を引き連れてセルリアの前の道を塞いでいた。
微笑んでいたセルリアはすぐに表情を変え、公爵に冷たい目線を送る。
公爵はそれに少しひるんだ様子だったが、すぐに首を振って口を開いた。
「うちの娘に何する気かな?」
「娘の扱いにしては丁重すぎて笑いがとまらないのですが、いかがで?
公爵殿」
嫌味たっぷりのセルリアの言葉に公爵は息を呑む。
それを見たセルリアは再びきらを抱えるようにぎゅっと抱きしめ、目の前に立ちふさがる大勢の兵士を見た。
「娘を護衛、が今回の依頼内容なのでこのように護衛してるまで。
そしてあなたは、その依頼内容に反すること、このあたしを殺そうとした。
よって契約違反とし、その代償としてこの娘を頂きます」
我ながら頭の回ることをした、と思いながら足に力をいれ、きらに「目つぶってて」と言うと大勢の兵士の中に突入した。
「馬鹿なことを・・・っ。
つかまえろ!!!
そいつが抱えてるのは高額なものだ!」
「馬鹿はどっちよ」
セルリアは公爵の言葉に半ば呆れながら笑いを零すと、剣をふるって襲ってくる兵士の攻撃をしゃがんでよけると、足を払い、それにつけられた風がその威力を助長させ、セルリアの周りにいた兵士を一気になぎ倒した。