悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~


『ハイハイ。その為に、いつもより早く宿題進めてたんじゃん。いつにする?』


やっぱり、梓は最高の親友だ。


『梓の都合のいい日でいいよ。全部見せてもらうのは気が引けるから、少しは自分でやってみるし』


『全部見ればいいじゃん。その代わり、数学少しやってきてよ。それあたしが写すから』


梓がハハハっと笑って言う。


『え~!?数学!?数学一番嫌いなのに~』


あたしは頭を抱える。


『でも、他のを全部見せてもらうんだもんね……。わかりました。数学、やります』


あたしは下唇を出して、すねた声で言う。


『じゃ、明後日くらいでいい?場所、学校の図書室でしようか。午前中だったら、開いてるみたいだし、クーラーきいてるし』


梓の提案に、あたしは『わかった』と頷いて電話を切った。


ヘンリーのことは、ルカ達に任せて、ひとまずあたしはこの溜まりに溜まった宿題を終わらせよう。


何かあれば、ルカはあたしを迎えにくるはずだし。


さぁ、数学と戦ってきますか……。





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