悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
今、あたしの目の前で優しい表情をする人が、魔界からきた王子で。
性格は悪いけど憎めなくて、ドSだけど、たまにめちゃくちゃ優しくなって。
いつの間にか、息もできないくらいドキドキするようになって。
誰よりも心のキレイな、ルカだって。
全部、忘れたはずなのに。
私は、全てを、覚えていた。
「……ルカ」
誰もいない、静かな教室。
思わず声を出すのを躊躇ってしまうほど、静寂に包まれている。
「ルカ……あんた、どうして、ここに?」
出した声が震えた。
嬉しさと、緊張と、混乱と。
いろんな思いで、泣きそうだった。
「おまえを、俺のモノにする為にきた」
「……ルカ」
「契約書がなんだ、掟がなんだ。そんなものはどうだっていい」