隣の悪魔はご機嫌ナナメ
・「ほんと」の君を教えて



「……なあ」



あたしの部屋で、ベッドの上に勝手に居座る青久があたしを呼ぶ。



あたしが学校から帰ったら、まるで図ったかのようなタイミングで家に来た青久。



あたしの家族と青久で食卓を囲んで、
たくさんの他愛もない会話をした。



お母さんたちも嬉しそうで、
青久にも特に変わった様子はなかった。



楽しい時間を共有したような。
ほんとに、ただそれだけ。



「ーーーなに?」



声色、変じゃないかな。
今の気持ちが伝わったりしてない?


普通にしゃべれてるのかな、あたし。



< 108 / 302 >

この作品をシェア

pagetop