隣の悪魔はご機嫌ナナメ
青久が、少しさみしそうな顔であたしを見た。
「あ、ごめん。あたし……」
ついあの頃みたいに話してしまった。
昔にもどったみたいだったから……。
「……いや。寄りたいとこだけど
今日はやめとく。また今度な」
「あ……うん」
「じゃあ、また明日」
そう言うなり、青久があたしに背を向けた。
行ってしまう。青久が、また行ってしまう。
「青久!!!」
そう思ったら気づけば名前を呼んでいた。
「また、会える?」
あたしの言葉に、青久は振り返った。
「明日、迎えに来る」