隣の悪魔はご機嫌ナナメ



「黒田くん、どうかした?」


「えっ?いえ、なんでもないです」



なんでもないって言ってるけど
なんだか、なんだか黒田くん……。



「大丈夫?泣きそうになってない?」



フルフルと震えている黒田くんは
なんだか雨に濡れた子犬みたい。



ふふっと笑うと、黒田くんは
ますます震えだした。



「わっ、笑わないでくださいよ!」



「ごめんごめん、でも黒田くんがなんか可愛くて」




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