隣の悪魔はご機嫌ナナメ



髪だってふわふわしてるし
ほんとに子犬みたいだなあ……。


そう思って黒田くんの頭に伸ばそうと
した手をパシッと掴まれた。



ーーーえ。



「えっと、黒田くん?」



「可愛いとか、言わないでくださいよ」



「え?だって黒田くん……」



可愛いじゃんか。



そう言おうとしたあたしの顔に
ゆっくりと近づいてきた、黒田くんの顔。



キスされるーーー?



そう思った瞬間、ドンッと
あたしは黒田くんを突き飛ばしていた。


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