リミットボイス

クロマーゼ

翌日。私はいつも通り学校に向かった。昨日の事が夢みたいだ。あれから何もなかったし、あれは本当は夢だったのではないだろうか。

「おはよう」

「おはよう、詩歌」

麻友が私に挨拶をしてくれた。私は麻友を見た。その時、違和感を感じた。

(あれ...?)

私は麻友のトーンを見た。一部が黒くなっている。あまり目立たないが、嫌な予感がした。

「麻友、最近嫌な事あった?」

「え~?何なの急に」

口調も調子もいつもと変わらない。けれど、トーンの一部が黒くなっているのは今日が始めてだ。

「ない?嫌な事とか、困った事とか...」

「ないよ。でも心配してくれてありがとう」
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