苦恋症候群
「そう、保護。仕方なくよ仕方なく……私だって正気だったら、三木くんの家に行ったりしないし」
「家に行ったんですか?」
あ、やばい、墓穴掘った。
瞬時に冷や汗をかく私に、目に見えて殺気立った様子の葉月さんが1歩踏み出して詰め寄ってくる。
「森下さん、三木さんの家に泊まったんですか?」
「え、えっと……」
「もしかして、森下さん……酔ってたとか言って、三木さんに迫ったんじゃないんですか?」
……いきなり何を言うんだこの子は。
むしろ迫られたのは私の方……って、そんなこと言えるわけもないけど。
黙り込む私に何を思ったのか、葉月さんの尋問はさらにエスカレートする。
「森下さんは、ついこないだ三木さんが本部勤務になってから、初めて関わるようになったんですよね? なのに、どうしていきなりそんな……」
「あの、葉月さん」
「だって三木さんは今まで、何にも……っ誰にも執着見せないし、深く関わろうとしなかった。なのに、自分の家にただの会社の先輩をあげるとか、そんなの……っ」
私の呼びかけなんてまるで聞こえていない様子で、癇癪を起こしたような彼女が続ける。
「家に行ったんですか?」
あ、やばい、墓穴掘った。
瞬時に冷や汗をかく私に、目に見えて殺気立った様子の葉月さんが1歩踏み出して詰め寄ってくる。
「森下さん、三木さんの家に泊まったんですか?」
「え、えっと……」
「もしかして、森下さん……酔ってたとか言って、三木さんに迫ったんじゃないんですか?」
……いきなり何を言うんだこの子は。
むしろ迫られたのは私の方……って、そんなこと言えるわけもないけど。
黙り込む私に何を思ったのか、葉月さんの尋問はさらにエスカレートする。
「森下さんは、ついこないだ三木さんが本部勤務になってから、初めて関わるようになったんですよね? なのに、どうしていきなりそんな……」
「あの、葉月さん」
「だって三木さんは今まで、何にも……っ誰にも執着見せないし、深く関わろうとしなかった。なのに、自分の家にただの会社の先輩をあげるとか、そんなの……っ」
私の呼びかけなんてまるで聞こえていない様子で、癇癪を起こしたような彼女が続ける。