Chocolate Fondue

「でも、どうしよう……」

突然、三栗が困った顔をする。


「どうしたんですか?」

香神が首を傾げる。


「みんなが見てる前であんなこと、しちゃって……」

「ああ……」

確かに相当からかわれそうな事件ではある。
明日には社内に噂が飛び交っているだろう。


そして、三栗がおそるおそる告げた。

「それに……今も見られてるみたいなんです……」

「ええっ?!」

三栗の視線を追って、驚いて振り返ると、先に歩いていたみんなが笑って手を振っていた。
香神は耳まで赤く染めて、三栗を見る。

「どうしよう……」



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