Chocolate Fondue
「そんなことないです……」
「え?」
「私も、同じ気持ち……だから…好き…だから……」
そう言って、三栗を見上げる。
香神は体中の血が顔に集まったんじゃないかと思った。
「ほんとですか?」
香神が黙ってうなづくと、三栗はぎゅっと香神を抱きしめた。
「良かった、訴えられずにすむ」
「えっ?」
意味がわからなくて、香神が聞き返した。
「引っぱたかれてもしょうがないこと、しちゃったなと思って……」
香神がクスクスと笑い出した。