幼なじみと秘密の時間
駅に着いて、電車を待っていると
私は、反対側のホームにいる男数人の
視線を感じて、思わず目を逸らした。


ふと横を見ると、和弥の機嫌が悪くなるのが
わかった。



「和弥、怒んないでね」


そんな願いは、叶わず。


「お前ら、見てんじゃねーよ!!」



和弥が叫ぶと、男たちはどこかへ
逃げてった…。



『あーあ。。』



「もう、大丈夫なのに…」


「何だよ!ヤキモチ妬いたらいけねーの?」


「いいよ。でも加減してよ」



和弥は、何か腑に落ちない顔をしていたけど
私が、背伸びをして頬にキスをすると
一気に照れた顔になった。



気がつくと私は、和弥の腕の中にいた。


強く抱き締められて、身動きがとれない。



「和弥…?」


「しばらくこのままでいさせて」



私は頷いて、和弥の背中に手を回す。
大きい背中に守られているんだなぁと
実感した。









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