幼なじみと秘密の時間
ホームルームが終わり、1限は体育。
舞が、体操着を持って来た。

「蘭、行こっか」

「うん、行こ!」


まだ視線を感じるけど、和弥を置いて
教室を出た。


「舞」

「ん?」

「和弥、めっちゃ機嫌悪くてさっ。
ちょー恐い」

「あー」

「え?舞、知ってるの?」

「さっき蘭、誘われてたじゃん」

へっ???

「それ見て和弥くん、睨んでたよ?」

「そーなの?気づかなかった」


舞は、私をチラッと見ると前を向いたまま
話し始めた。

「だって、考えてみて。
中学の時は、さっきみたく蘭を堂々と誘う奴
っていなかったじゃん!」

「うん」

「それさ、和弥くんが常に蘭の側にいるから
みんな誘えなかった感じだったんだよね」

「そーなの?」
< 6 / 254 >

この作品をシェア

pagetop