~D*A doll~
「…………さぁな?ま、とにかく外に行くぞ」
あたしの質問をはぐらかす龍翔。
そんな龍翔はいきなり立ち上がり、あたしに向かって手を伸ばす。
「さぁなってぇ…。それじゃ分かんないよって、キャッ」
そして…。
「大人しくしてろよ?じゃねーと落とす」
龍翔はあたしを子供を抱き上げるみたいに抱き上げた。
あたしは咄嗟のあまり龍翔の顔に抱き着いてしまった。
いきなり体がフワッと宙に浮き、反射的にギューって。
「おい、前見えねぇーんだけど」
「や、やだッ!怖い…」
「…怖いじゃねーって。俺は前が見えねぇの。で、あと胸」
む、胸!?
でも、それでどころではない。
「降ろしてぇ…!!」
怖くてより強く抱き着く。
寝起きでまだよく動いていない頭に、これはキツイ。