~D*A doll~
「ったく。落とすっつってんだろ」
龍翔は騒ぎまくっているあたしを、物騒なことを言いながらもベッドにそっと降ろしてくれた。
「…ビックリしたぁ」
ほっと一息ついていると…。
「俺もある意味びっくりしたけどな。でけぇし」
……意味深な発言が聞こえた。
それは聞こえていないことにして。
「って、ここどこぉ?」
龍翔を見ながら気が付いた。
赤と黒を基調にしたシンプルな部屋。
「総長室」
…そうちょう?
「そうちょうって?」
「一番偉い人。つまり俺。早く行くぞ」
……え。
龍翔ってそんなに偉い人だったの?
まぁなんとなく上から目線だったけど。
あたしが驚いている間に、偉い人は部屋の外へと出て行ってしまっていた。
あたしも慌てて追いかける。