~D*A doll~
「……うそ」
あまりにも意外な言葉で思わずそう言ってしまった。
だって諷都君…あたしのこと大っ嫌いなんでしょ?
なのに普通自分の体触らせないでしょ。
「嘘じゃない。ほら、触るなら早く。シャワー浴びたばっかだから早く髪拭きたいし」
諷都君の髪を見て見ると、その言葉通り雫が垂れ下がっていた。
……やばい。
あたし、濡れてる男の人も好き。
シャワーでもいいんだけど、雨とかでびちょびちょになってる姿見るとすっごいくる。
今の諷都君、なんか神がかってる。
水も滴る腹筋もいい男過ぎる。
そしてチラリと鎖骨を見ると…、これまた素敵。
いい感じに鎖骨の間に水が溜まっていて…。
……あたし、こんなに変な考え持ってたっけ?
ここまで興奮したことない気がする。
_____あぁ、諷都君の顔がイケメンすぎるから更に際立っちゃうんだ。
一人でなるほど、と感心していれば諷都君が痺れを切らしたように「まだ?」と言ってきたので、慌てて鎖骨から視線を逸らした。
「えっと…ここで?」
軽く首を傾げながらそう聞くと、当たり前でしょみたいな顔されて。
……人来たら最悪だな。
すると諷都君はあたしの考えが分かったのか。
「あー、なら俺の部屋来る?」
優しく甘いマスクで誘ってきた。
いつもなら不信感を抱いたり、色々感情が表立ってしまうけど。