~D*A doll~






それからおかゆを冷めないうちに龍翔が寝ている寝室に運んで傍にあったサイドテーブルへ置いた。







まだスヤスヤと気持ちよさそうに寝ている龍翔。








これは起こして食べさせるべきなのか。それともこのまま寝させておくべきなのか。







起こすのは少し気が引ける。









せっかくおかゆもチンしてきたんだから…。









よし起こして食べさせよう。











そう思って龍翔を起こそうとした。














「龍翔!りゅーうーとー!」











しかし深く眠っている龍翔は起きない。









「おーきーてー!」









軽く揺すってみる。









それでも起きない。











「………起きてぇってぇ」








甘い声で呼んでみる。










それでも起きない。












「………ふぅ」









こりゃダメだな。







とため息を吐いたとき。











もぞり、と今までピクリとも動かなかった龍翔が寝返りをうった。










おぉ。









「龍翔!起きて!晩御飯!ねぇ!起きて!」










ここぞとばかしに大声で龍翔に叫び続けた。











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