~D*A doll~
今は休み時間なんだろう。
周りをたくさんの人が通っている。
もちろん、その中にもあたしの事を知っている人はたくさんいる。
「あれ、莉々香…って子だっけ?」「え?むっちゃ可愛くね?」「転校してきたってマジかよ!」「おーーい!あのD*Aがいるぞ!!」
だんだん騒がしくなってくる廊下。
あたしは男の胸から離れ、袖口を軽く引っ張ってまた笑顔を見せる。
男たち4人は顔を見合わせて…。
「じゃ、莉々香ちゃぁーん?行こうか?」
そう言って上機嫌で肩を抱いて来た。
そしてそのままその場を去ろうとしたとき…。
騒がしかった廊下が、一瞬にして静かになった。
……え?
そして、あたしたちの周りに群がっていた人々が一斉に道を作った。
そこから現れた人たちは___。
赤に染まった、聖龍だった。