イケメン王子の花メイド




書斎に着くと、綾小路は感嘆の声を上げた。

目の前に溢れかえる書物の数々に感動している。



棗はふうとテーブルの椅子に腰を下ろして、

その隣にソワソワしながら花は立っている。



本棚に目を通していた綾小路は、そんな花を見てニッコリ笑った。




「花ちゃん」


「え、あ、はい!」


「棗くんと二人きりになりたいな。少し席を外してくれない?」




笑顔のまま言う綾小路に心底驚いたのは花だけでなく棗もだった。


棗は呆然と綾小路を見たあと、チラリと隣に立っている花に目を移す。



どんな顔をすればいいのか分からず、少し顔を歪ませて花は綾小路にお辞儀をした。




「か、かしこまりましたっ。では失礼します」




なんで?どうして?私がいたら都合が悪い?二人で何を話し、するの?


頭に疑問と不安、焦燥やらをかき混ぜて花はなんとか平然を装って書斎から出ることが出来た。




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