キミが、好きです ~茜色の空の下~
「まだ少し先のことだけど、今言っておく。
こころには……『前に進め』って言えよな?
きっと……泣いて立ち直れないかもだし」
「じゃあっ!行かないでよ!
ココを悲しませたくないなら、
離れないで側にいてあげてよッッ!」
一ノ瀬の言葉に、俺はただただ首を振った。
「これから先。
こころには……俺よりちゃんと
こころを守ってくれる人ができるよ」
本当は、そんなヤツが現れたら。
すげぇムカつくけど。
仕方ないんだ。
そう、仕方ない…―――――。
俺はいつもこの言葉で
諦めてきた。
でも本当に、仕方のないことだから。