ナナイロのキセキ
一睡もできないまま、翌日を迎えた。

一度だけ、亮一さんから電話の着信があったけれど、

私はそれには出なかった。

その後は、電話はもちろんメールもなかった。


(私からもしてないけど・・・。怒ってるのかな・・・。)


あんなこと言われて、疑われてるってわかって、

私だってすごくつらい。

そしてなにより、すごく悲しい。

でも。

こんなことで、このまま終わってしまったりしないだろうか。

私が亮一さんを好きな気持ちは、変わらないのに。

さまざまな不安がよぎっていく。


(亮一さん・・・いま、何を考えているのかな。)


そんなことを考えながら、職場に向かい、制服に着替える。

髪の毛を後ろできゅっと結んだとき、

後ろからポンと背中をたたかれた。

「ナナちゃん、おはよ!」

「あ・・・おはようございます。」

元気いっぱいの有馬さんに、私はどんよりと返事する。

「わ!どうしたの?予想に反してめちゃくちゃ暗いんだけど。

昨日、デートだったんだよね?」

「・・・ケンカ、しちゃいました。」

「えーっ!坂下さんと!?なんで?」




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