私たち、政略結婚しています。
言いながら私は泣いていた。
涙で克哉の顔が歪んで見える。
こんな風にみっともない姿を見せるつもりじゃなかったのに。
格好よく、物わかりのいい女で終わりたかった。
こんなに面倒くさい私とは別れて良かったと、後できっと克哉は思うだろう。
「ばか〜…、…予定が…狂ってきてるよぅ……。
こんなはずじゃなかったのにぃ」
私は彼の胸を両手の拳でポカポカと叩いた。
もう、どう思われてもいいような気がしてきた。
取り繕っても演じても、私はやっぱり変われないから。
秋本くんを好きだなんて話もきっともう克哉には嘘だとバレてるわ。