【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
傍にいるから*
新しい環境になって
だいぶ慣れてきた6月の半ば。
「んじゃ、また家で!」
あたしが放課後教室で1人でいると、
クラブに行く前に必ずそう言ってくれるようになった。
「うん!クラブがんばってね」
あたしはそう言って、
タタタッと階段を降りる音を聞きながら
教室を出て家へと足を進めた。
途中で夕飯の食料を買った。
「あー!望未ちゃん?」
「あ!那月くん!」
「今帰りか?」
「うん!あれ、那月くん今日部活は??」
那月くんは拓海とバレー部に入っている。
「風邪気味で休んだ…んで、いま、
自分の家のクリニックに行って帰るところ」
“自分の家のクリニック”…?