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意地悪な彼氏





楓と睨めっこをすること20分
なにをしているかと言うと













「はよ言えや 」



「……ヤダ 」









「言えって、言わな俺分からへんわぁ 」




そう言って
鼻を鳴らしイタズラにニヤついてる












なぜこんな事になっているかと言うと











楓が落ち着きを取り戻した直後






「私達…恋人……になったの? 」








「さぁ…?
憂次第だよ 」







「えっと…つ…付き…… 」








「ん?どないしてん?顔赤いで? 」







…ずるい







「付きあ…… 」







「ん?聞こえへん 」







「やっぱ恥ずかしいから無理 」





「無理、言わな離さへん 」







私は楓の膝の上に
向き合うように座らされている









それも腕でガッチリと固定されている









「苦しいです楓さん 」





「嫌、言うまで離さへん 」




深呼吸をして
ちゃんと楓の耳に届くように


「……付き合いたい 」





「よく出来ました、ご褒美 」







ーチュッ







壊れ物を扱うかのように
優しくて暖かいキスを楓はご褒美にくれた













ここから私達の全てが始まりました









私はこんな幸せな時が
いつまでも続く気がしてた









現実はやっぱり
そんなに甘くはないようです。














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