君想い【完】


トシの家に足を急がせた。

メールでもう家にいるから、
と入っていた。


「ゆかも、もし純に殺されかけても純のことを好きだって言い切れると思う。」

「え?」

「あっこ先輩の気持ちがすごい分かる。何をされても嫌いになれない気持ち。」


隣りを歩くゆかの足が止まった。


冬は星が一番綺麗に見える。
夜空に浮かぶ星が揺れている。


「純ってこうやってよく空を見上げるよね。癖?」

「好きなんだよね。空。昼間はくるくる雲が変わって、雲にも色んな種類があるじゃん?夜は色んな星が見えるだろう?僕たち肉眼で見えないくらい細かい星もあるんだ。不思議じゃない?空って。」

「純は頭が良いからそんな風に考えられるのよ。すごい。純がいればきっと早く真実が分かるよ。頑張ろうね。」


また真実に近付けなかった事で暗かった僕のために言ってくれたのだろう。


トシと香代の話も聞いて何か繋がれば、
どんな事でもいい。

一つでも話が繋がれば、
少しは楽になる。





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