君想い【完】


姉貴の剣幕に思わず冷や汗をかいた。

こんな人が親族だと思うと末恐ろしい。

絶対に逆らってはいけない人間だ、
と誰もが瞬時に判断した。


「近くで見ると益々綺麗だ。先輩は。」


そう言って、佐倉先輩は姉貴の唇に自分の唇を重ねた。

振り払うように、手を挙げると佐倉先輩はそれを上手く避けた。


「ごちそうさまーっす!サリーはね、うちの組の事知りたがっていたんだよ。2年前に大きな事起こさなかったか?ってしつこく聞いてきてね。」

「2年前?ちょうどあの時だ。」

「それぐらい。可愛いし、答えてやったから一発やらせてくれるかな?と思って家連れ込んだけど、変な男が来てね。邪魔されたよ。」

「変な男?家に連れ込んであっこ先輩に疑われたのか。」


今度は左に首を傾け、眉間にしわを寄せ始めた。


「さっきから言ってるあっこ先輩って誰?」


ゆかの顔色が一瞬で変わった。

あっこ先輩の想いを知っているからこそ、
ゆかは許せなかったのだろう。


ゆかの手が佐倉先輩に伸びた。


「あんたねえー!!」

「ゆか!」





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