*花は彼に恋をする*【完】

そんな私を見て翔英さんは

フッと口角をあげると

「…チェックインしてくるから
ここで待っててくれ。」

そう言ってフロントへ行った。


数分後

「……玲花、お待たせ。
どうやら今日ここに
瑛美香の旦那の龍太が来てるらしい。」

チェックインを済ませた彼が

私の元へ戻ったと同時に

「…翔、待ってたぜ!!
久しぶりだな!!」

明るい声が聞こえて

私達は視線を向けると

スーツ姿で爽やかそうな男性が

翔英さんに大きく手を振りながら

こちらに向かって歩いてきた。


「…あっ、あいつだ。」


彼はその男性を見て呟くと

微笑みながら軽く手をあげた。

そして

「…久しぶりだな…龍。
この間は瑛美香に世話になった。
それに今日は
気をつかって貰って悪かった。
……お言葉に甘えてるよ。」

そう言って翔英さんは

その男性に軽く頭を下げた。

すると

「…そんなかしこまるなよ。
翔らしくないぜ。
…でも、本当に良かったな。
瑛美香から話聞いて
翔にやっと春が来た事に
俺は自分の事みたいに嬉しいよ。」

『龍太さん』らしき男性は

翔英さんの肩に手を置いて

嬉しそうに笑った。

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