SNOWMAGIC~雪の魔法~
「あー、それより桜井春のことでしたよね。」

「そだよそだよ。本題忘れるとこだった。」

「イヤー、うっかり、うっかり」という我が兄。

「桜井春。ふわふわしているところから『ふわふわ王子』なんてあだ名もついてます。」

「顔は?」

そこは兄ちゃんが気にするところじゃなくない?

「イケメンですよ!女子にも男子にも性格と顔のよさで好かれてるようです。」

「聞いたところだと合格だな。付き合ったらうちにつれてこいよ。俺が見定めてやる。俺よりイケメンだったら許す。」


…なんであんたにレベルを判定されなきゃならないんだ。それにあんたよりイケメンなんてこの日本に数えるほどしかいないと思うぞ。

妹の私が言うのはなんだけど。

「ちなみに雪はどう思ってるの?桜井のこと。」

「え?」

「そうだ。雪の気持ちを聞いてなかったな。」

えー、いまさらですか?お兄さま…


「桜井のこと、考えるとドキドキしたり、胸がくるしくなったりする? 」

そう言われて考えてみる。
「そうかも…」

「それが恋なのだよ、雪。」

「こ、恋…」

「そだ。もうすぐバレンタインじゃん!それで告白したら?」

雪都兄ちゃんに提案される。

「そうだよ!せっかくだから私と一緒にチョコレート作ろうよ。」

「えー、もうわかったよー。作るよ。」



< 10 / 15 >

この作品をシェア

pagetop