彼となら、   熱くなれる
兄は考え込んでいた。

そしてちらりと私を見た。

「私、変?こんなに求めちゃダメなの?」

「俺とおまえは兄と妹だ。恋人ではない。」

「兄だと思うから余計熱くなっちゃの。私、やっぱり変?」

「いや、俺が変なんだ。妹に溺れる自分に終わりがないことに頭がおかしくなる。」

「ううん、私も自分で自分をコントロールできなくてどうしたらいいのかわからないの。」

「おまえ、目の下にクマが出てる。」

「本当?」

「少しは理性を保てよ。なりふり構わずまで落ちる。」

「うん、気をつける。」

「いい子だ。」

兄はそう言って意味ありげな視線をよこした。

「何?」

「珠良が一番好きな最後にしてやる。」

私の苦しげな息使いとぐったりした体を見て兄はニヤリと笑った。

「兄が妹の体を貪るとは、これ以上の生き地獄があるのか、誰も想像できないだろう。」

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