彼となら、   熱くなれる
η.彼の近くで
「珠良、僕が強すぎるなら言って、嫌なら嫌だと。」

「大丈夫よ。敬吾さんのしたいようにしてくれていいの、本当よ。」

1年ぶりに再会した山岳警備隊の森下さんは、私への想いが強くて私を抱く手も激しく、そして容赦なかった。

「次は少し加減できる。それとも朝まで続けたい?」

「ダメよ。明日も登るんでしょ?お仕事に支障が出たら大変よ。」

「いいよ、そうなりたいほど君が欲しいから。」

「敬吾さん、私のこと、どう思う?私にどうしてほしい?」

「今は何も。こうして君に会えただけで嬉しい。君は?」

「私も会えて嬉しいし、こっちにいる間は毎日一緒にいたいの。」

「夏山に休みはないから、僕は君の期待には100%応えられない。悪いと思っているよ。」

「それはいいの、わかっているから。」

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