傷ついてもいい
「なんかちょっと怖くない?梶原さんて」

佳奈はトイレで麻衣子に聞いてみた。


どうも愛想がないというか、何を考えているのかわからない。
それに比べて、和田は、とても愛想が良かった。

「そう、かな?」

麻衣子は、化粧を念入りに直しながら言う。

「え?もしかして気にいってる?」

佳奈は、少し意外だった。

確かにルックスは、梶原のほうが良い。

身長も斎藤と変わらないくらい高いし、目鼻立ちもきりりとしている。

髪型は、仕事上、刈り上げているが、服装のセンスもなかなか良かった。

和田のほうは、少し背が低く、性格は、ステレオタイプのいかにも銀行マンという感じだった。

「面食い、だね」

佳奈は、麻衣子の顔をのぞきこむ。

「そのようです」

「やっぱり、条件で好きには、ならないか」

「ほんとだねえ。ダメだわ、私」

麻衣子は、ダメだといいながらも嬉しそうだった。
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