傷ついてもいい
「直己も、ちゃんと挨拶してよね。あと、ややこしいから従兄弟かなんかってことにしといて」

「はーい。了解です」

直己は、ニコニコ笑い「佳奈さんの従兄弟だよー」と嬉しそうに繰り返した。

「あ、あのさ、佳奈さん」

「うん?」

「もし、彼氏が出来たら言ってよね。就職決まったらって言ったけど、佳奈さんに彼氏が出来たらさすがに居らんないからさあ」


「はいはい。できたら、ね」

「うん、そしたら、他の子のとこに行くからさ」


悪気は、ないのだろう。

けれど、直己の言葉はいちいち佳奈の心に刺さってくる。


直己は、鼻唄を歌いながら風呂場にいってしまった。

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