もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~

「一緒に食べよう」


と誘われたこともあるけど……



その誘いにのれば、グループに属さなければならない。



その決心がつかない私はいつも1人で屋上へと移動していた。



そこで偶然聞いた、あの街の話。



「ヤバイよ!!1回で5万」



「マジで?でも、キモい親父でしょ?」



「それがそこそこの男だった。歳も30くらいだし」



始めは何の話かわからずに、聞いているというよりは耳に入っているという感じだった。



パンをかじりながら、私がその話を聞く態勢に入ったのは、


「朝までコースだったけどね」


という言葉。

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