バスボムに、愛を込めて
「……キムチにお嬢。使えなさそうな奴ばっかりだな」
やれやれ、という風に呟いた本郷さん。
ちょっと待って! さっきはあなたに罵られたいと切に願ったあたしですけど、仕事に関しては別! そんな風に言われるのは心外だ。
「本郷さん! それはあたしの仕事ぶりを見てから言ってください」
「……自信があるのか?」
「はい! 去年の秋の新作ファンデも、原案はあたしのなんですよ?」
得意げに言うと、本郷さんも寧々さんも、驚いた顔をした。
「へえ……」
「すごいじゃない、だってあなた今年三年目でしょう? ってことは、新入社員の時に考えたものが採用されたってことよね」
そうなのだ。あたしも当時はびっくりしたけど、この会社が若手の意見でもきちんと取り入れてくれるってことを知れて、とっても嬉しかった。
だからこのチームでも、真剣に開発に取り組んでいいものをつくりたい。
……そして、本郷さんともお近づきになれればなおよし。あ、やば、また煩悩。
いちおうあたしも使えるメンバーとして認知してもらったところで、川端さんが置いていった封筒を三人で開けてみることにした。
中から出てきたのは、入浴剤の新ブランドに関する仮の企画書。
これにあたしたちが手を加えて、より魅力的なものにしろってことらしい。