情熱効果あり
「ごめん。今日はお弁当を持ってきてるの」


「珍しいですね。じゃあ、俺は行って来まーす!」


今日は薫さんが休みなので、後半の休憩は2人だけだった。

健くんはいつものように‘ひだまり’に元気よく向かって行った。菜子ちゃんに会えることに喜んでいて、スキップしそうな勢いだった。

私はお弁当とステンレスボトルを持って、応接室に行く。


「麻衣、ちょっといい?」


「はい。どうかしました?」


お弁当を食べ終わって、スマホを操作していると、哲志先輩が入ってきた。

何か仕事の話かな?ミスでもしたかな?

哲志先輩がいつになく神妙な顔をしている。


「今日、夕飯一緒に食べれる?」


「え?あ、予定はないので大丈夫ですよ」


「じゃあ、一緒に食べよう」


哲志先輩が出て行って、お母さんに夕飯いらないことを連絡する。

何の話があるのか気になって、残りの業務はずっとそわそわしながら行っていた。
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