不幸を呼ぶ猫。
(短)とあるカップルの不幸な話


21××年。


「---ってね、あるおとぎ話の猫の話を昔ママにしてもらったことがあるの。」

平木奈緒、25歳。


彼女は誰が見ても美しかった。
仕事もよくできて、家事だってうまくこなした。

そんな彼女には、最愛の彼氏がいた。


「なんか、身震いが起こる話だね。その猫、結局どうなったのかな。」


南裕一。28歳。

奈緒と同じ会社で働く上司で、爽やかな容貌から男女問わず人気。

仕事も一生懸命な
いたって平凡なサラリーマン。


「ん〜、なんか、ママはどこかで生きてるって言ってたけど、所詮はおとぎ話だからね。」


そんな二人は、
付き合って2年になる。

彼女は、結婚を考えていた。


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