禁断の恋~先生×生徒~
そんなことを痛感した翌日

進路希望を決める日。


『綾野先輩が大学に行く』

そんな理由で進学希望を出した4月の最初。



綾野先輩が大学に行かないことを決めた今、由紀自身に大学に行く理由がなくなってしまったようなもの。


「結衣。進路どうした?」
「私は進学だよ」
「…やっぱり」



結衣は進学希望。ずっと決めていた。ただ、学校等については決めていなかった。


だけど、襷先生に数学を教えてもらっていくうちに、数学科の教員になりたいと思うようになった。


「ふーん。学校も決めたんだ」
「もう少し、見るけどね」

「由紀も進学じゃないの?」
「少なくとも親はね」
「なるほどね」


由紀は就職に希望を出した。ただ、自分の気持ちを持つことはできない。

そんなこと、いつものこと。


親が引いたレールに乗って行くことに嫌気が指したのだ。

「おばさん達、怒るんじゃない?」
「ううん。怒る前に腰が抜けるよ」


笑いながら由紀は言う。



高校は自分で決めたと言えば決めたと言える。
だけど、親が納得する最低の学校に通っている
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